日本にいた頃の対策も、役立ってるのかな。
kj: 日本にいたときに、TA (Teaching Assistant) をやらせてもらってたんですけど、その授業内容が学部生向けのTOEICの対策で。
KEC Emi: ほうほう。
kj: そこで先生がリスニングのコツを教えている中で、「やっぱり日本人が弱いのは“リエゾン”だよね」って言ってたので、それが知識として入っていて、「そうか、そういうことなんだなー」っていう。
KEC Emi: はー、なるほど。
kj: たとえば「Must have been」ってあったときに、誰もそうは言ってくれないですよね。「マスタビーン」って。
KEC Emi: はい。笑
kj: 「マスタビーン」って何?マスタードかなんか?
KEC Emi: 笑
kj: 「Might have been」で「マイタビーン」とかもそうですね。そしたら「Should
have been」も「シュダビーン」になるんだなっていうパターンで。そういう感じでちょっと努力はしてみたんです。笑
KEC Emi: なるほどなるほど。じゃあ日本にいらっしゃるときに、リスニング対策の授業のお手伝いをされた中で、いわゆる日本の一般的な苦手項目の情報を得たり、その克服法を盗んだりっていう機会があったということですね。
kj: そうですね。はい。
KEC Emi: そこで盗んだことは、アメリカに来られてから実際に役立ってますか?
kj: ううーーーーーーん。どうだろう。そうですね、まあ何にもなしで来たよりは良かったんだろうなとは思うんですけど。たとえば電話で車検の予約をお願いするとかそういうのは、比較的ストレスなくできるようになってきたんで、そこはもしかしたら日本でやってきたことが、もしかしたら少なくとも間接的には生きてるのかなっていう部分はありますね。
KEC Emi: そうですよね。役に立ってないはずはないと思います。指導教官の英語について、「自分が聞き取れない原因は“リエゾン”だ」っていうのも、なかなか気づくことじゃないですよ。それも、この日本でのご経験があったうえで指導教官と出会って、「あ、これだ!」ってつながったのかもしれないですよね。
kj: うーん。
KEC Emi: その他に何か困っているとか、こういうとき引っかかっちゃうな、っていうようなことはありますか?
「勘弁してくれ」って感じで。
kj: そうですねー。すごいマニアックな話ですけど、「Schwa」、シュワサウンドっていうんですか?
KEC Emi: はい。
kj: 「e」をひっくり返しにしたような。あれが本当にもう…、勘弁してくれって感じで。
KEC Emi: 笑
kj: 「インタレスティング」とかではないですよね。人によっては初めの「イ」だけ残ってあとはなんか全部「ア」になったりして。
KEC Emi: 笑
kj: あー、あとそうですね。僕どっちかって言うと、母親がUKロック好きだったっていうのもあって、聞いてたのはイギリス英語の方がたぶん多かったんで、アメリカだとやっぱり結構違いがある感じで。たとえば、典型的なのは「あったかい」の「ホット」。あれは完全に「ア」ですよね。笑
KEC Emi: あぁ、母音の違いですね。
kj: そう。母音が。だから今まで「オ」だと思ってた音がアメリカ英語にはあんまりないっていう。だからiPodも「アイパッド」だし。
KEC Emi: あぁ。iPodなのかiPadなのか。笑
kj: そうそうそう。笑 あと、長い「a」で表す「アー」、あれを意識するまで1年ぐらいかかって。
KEC Emi: ふむ。音声に関していろいろ出てきましたね。「Schwa」という名称にしろ、母音の区別にしろ、ま、初めに「マニアック」って、ご自覚がある様子でしたけど。笑
kj: すみません。笑
KEC Emi: 音声学の知識がかなりおありなんですね。
kj: いや、それもこっち来てから勉強したんです。「どうして俺は聞き取れないんだろう」と思って。
KEC Emi: あ、それが元だったんですか。
(つづきます)
No comments:
Post a Comment