Friday, January 23, 2015

ニューヨークの大学院で「英語がひどい」と言われました。第1回


相談者:Michiyo さん
女性 35-44歳 大学院生
ニューヨークの大学院に留学して1年半が経つが、
自分の英語に満足できない。

もともと英語は好きじゃありませんでした。



KEC Emi:    「英語の学習法全般について」というご相談ですが、まずは留学に至った経緯や、今どういう状況かというところからお話しいただけますか?

Michiyo:     そうですね、英語だけで言うと、まず英語は高校時代そんなに得意科目ではなく。卒業後まったく勉強していなくて、10年間経って留学に行こうと思って勉強を始めたっていう感じで。で、その時にTOEFLを初めて受けて41点で、そこから最初半年ぐらい勉強して、仕事が忙しくなりすぎて2年ぐらい中断して、その後、1年半かけて100まで行ってから出願した、っていう感じですね。

KEC Emi:    なるほど。頑張りましたね。

Michiyo:     ただ、高校卒業してからまったく英語に触れてなかったのと、そもそも自分が英語がそんなに得意でもなかったので、勉強してなくて。笑 大学でも、ほとんど英語をしたことなかったかな。高校卒業して、大学生になって初めてアメリカ人の教師が教える英語のクラスを取ったんですけど、本当に何話してるのかよくわかんなくって、その時は、ずっと隣の人に「これ何言ってんの?何言ってんの?」って。

KEC Emi:   

Michiyo:     宿題の内容もわかんなくって、もう何が話されてるのかも本当わかんなかったので、途中で行かなくなりました。宿題だけはちょっと聞いて出す、みたいなことしてましたが、本当つらかった。そういう思い出がありまして。まぁでも「英語なんて使うことないからいいや」と思ってたんですけど。

KEC Emi:    笑 はいはい。じゃあ、まさかの展開だったわけですね。

Michiyo:     そう、まさかの。そうですね。まさかの、っていう感じで。笑 しょうがなくって感じですね。

KEC Emi:    そういうことですよね。もし留学先が英語圏でなければ英語やらずに済んだ、ぐらいのことですよね。

Michiyo:     やらずに済んだのに、って思います。

KEC Emi:    そうですよね。

Michiyo:     だから、わざわざ英語をしに来たんじゃないし、たまたま留学した国が英語だったっていうぐらいな感じで、別になんか語学にものすごい興味があったっていうわけでもないんですよね。 

KEC Emi:    なるほどー。では、もともと英語はお好きじゃなくて、社会人になれば使わないからいいやっていう気持ちでいたのに、偶然にも、アメリカの大学院に進むことになった。それで相手が英語を話してくる以上しょうがないということで、腰をすえて勉強されて、留学に至ったということですね。

Michiyo:     そうですねー。そんな感じですね。 笑



「やっぱり私の英語はダメだったんだ」



KEC Emi:    それで、留学が始まってから今に至るまで、英語についてどんなことを考えてらっしゃるか、お聞かせいただけますか?

Michiyo:     まず…、全般ですね。たとえばライティングだと、先生がすごく優しくて、ちょっとくらい「a」とか「the」とか間違ってても、論旨が合ってれば大目に見てくれてたんですけど、先学期とったクラスで、本当に合わない先生がいて。そもそも合わないのと、いつもレポートを書くと、英語の添削をブワーってしてきて、ものすごい怒るんですよ。

KEC Emi:    怒るんだ。笑

Michiyo:     笑 すごい怒ってて。なんか結局その先生のクラスは成績も悪かったんですけど。今までのクラスではそこまで英語のこと言われたことなくって。きちんと、内容が良ければそれについて評価してくれたんですけど。その先生には英語のことばかりネチネチと言われて。英語の校正をかけて提出しても、それに対しても、またもっとSophisticated (洗練)された表現にわざわざ書き直されて怒られるっていうことを初めて経験して、「やっぱり私の英語はダメだったんだ」っていう、ものすごいガッカリ感がありました。

KEC Emi:    なるほど。

Michiyo:     スピーキングはもちろん、うまく話せるわけがないですし、話せないって言うよりも、まずそんなに話すのはうまくないっていうのが自分の中であって。それで、心理的にもやっぱりちょっと一歩下がっちゃうんですよ。心理的に下がることで、2点あって、まず発音がモゴモゴしてしまうんですよ。

KEC Emi:   ほぅ。

Michiyo:     英語って結構はっきり、クリアに、強く言えば通じたりすることもあるんだけど、ちょっと自信がないので、同じようにしゃべってるつもりでも相手にはモゴモゴ聞こえてしまうらしくって、モゴモゴ聞こえると、もっと下手な人に見られる、とか。息の使い方が全然違うんですよね。英語だと息をバーって前に吐く感じじゃないですか。日本語は吸い込む感じなので、その感じでしゃべると、「お前、本当下手だなぁ」みたいな感じで受け取られるような気がする、というのが1個。もう1点としては、話すときに心理的に一歩下がった感じになってしまうから、日本語だと切り込んだりとか、もっと反応できるところで、「話せないかもしれない」と思って、そこで何もしゃべれない。だから、結局、英語がしゃべれない以前に、何考えてるのかわかんない人みたいな感じになっちゃうっていうのがすごい嫌です。 笑 だから英語以前の問題で、たぶん心理的な部分が、まだまだ足りてないなぁ、ていうか勇気がないなって思っているところ。なんか恥をかくのがイヤだって思ってしまうのが、結構大きな理由かなとは思いますね。

KEC Emi:    なるほどなるほど。いま、「英語全般」から2つが出てきましたね。ライティングと、スピーキングについて。


(つづきます)

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